ご家族が日に日に
お父さんの命への愛情が増してゆくのが手にとる様に伝わって来る日々でした
1日何度もHさんは
朝昼晩と訪れて看護しました
それは、私たちの訪問は交代制であるのに対して
交代なく毎日行く彼女の気持ちは
私達にとっても尊い姿でした
朝は9時から
ラストは21時からですが
状態によっては0時近くまで側に居ることがありましたので
寝不足になるのではないかとハラハラしておりましたが
それを止めなかったのは
ご本人にとっても
ご家族にとっても
Hナースは特別なナースだったから
その特別な思いは大事にしたかったし
不思議なものですね
したい事をしている時は
人は生き生きとして
疲れ知らずでエネルギーが増してゆきます
管理者松井ナースと私は
一度だけこんな話をしました
特別指示書が14日で期限が切れますね
それからは訪問看護を介護保険で行くしかなくて
介護枠からはみ出る必要な看護支援をどうするかですね
そうだね
その時に考えようね
そうですね
この会話は
松井ナースと私の暗黙の
旅立ちはご本人が決める
仕組んでくださるはずだという経験上の
暗黙の会話でした
私達は逝く日は予想できても
口にはしません
すべきでは無いと思っていて
いつも常に目の前の方々が一日でも長く
その天寿をまっとう出来る様に看護するのみ
ご本人の意志に応える看護をする意識が
そうさせるのでしょう
とても良いコンディションで在宅療養生活は過ぎてゆきました
明るい介護
優しい介護
愛情あふれた介護
が部屋の中いっぱいに溢れておりました
最初に言った
Hさんと私で看取れますか?
という言葉でスタートした看護はいつしか消えて
緊急対応する予定の他のナース達も
一緒に同行してくれたりして
お父さんのターミナルケアに参加してくれました
それはご家族もHさんも心強いと喜んでくれました
毎日の中にたくさんのドラマがあり
お父さんと家族と私達とHさんの
看取りチームは
見事な喜び多い日々を過ごせました
そして本日
少し血圧が下降した記録を見て
私は、時は熟して来たと感じました
続く