私は、ほとんど今は看護の情報が一斉に送ってくるところを覗かなくなった
それは知れば出て行きたくなる私を納める手段はそれしかないと思っているからです
そして重要な案件は管理者松井さんから直接、電話がかかります
もう今は、ほとんどそれもなくなり
松井さんの気持ちは私をフリーに解き放ち私がすべき所に専念できるようにと考えているのだろうと伝わってくるから
私は自分の道を怠らず過ごしています
それが松井さんへの報いになると考えています
ところが、今朝のみ
何故かその看護の情報を開いて目に飛び込んだ〇〇さんの旅立ちでした
〇〇さんは長きに渡り私も支援に行かせてもらっていました
それをまた偶然と申しましょうか
そんな事があると
私はとても仕切りに気になります
何かがあると気になります
思わず松井さんに電話をしました
ツーコールして切りました
程なく松井さんから電話がかかりました
最初は冷静にその場面の説明をしてくれていました
黙って聞くだけにしていましたが
松井さんの気持ちが伝わってきました
もう、良いよ
わかったよ
それで良いんだよ
精一杯したんだよ
声が震えてきて
泣きじゃくる声を耳にしかと
私は刻もうとその啜り泣く声を漏らさず
聞いておこうと思いました
しばらく泣いて
嗚咽が落ち着いた時
私は心の中で抱きました
だから明日があるんだ
そして次の看護に活かして
進むんだ
それは
織田信長が戦に負けたように思われた時に
明智光秀が
次がある
信長様が生きて返ったから次がある
と言葉を返した気持ちと同じだったと思う
そして光秀は言った
負けたのではない
逃げたのではない
と
そう
彼女の手は必死に動いた
心臓マッサージをしながら
肋骨が折れる感覚に
とことん助けたい事を優先した
無力感に負けてはならぬと
言うのも違う
あなたには明日があるのだ
泣いて泣いて悔しがり
どこかで自分にもっと最良がなかったかと探す気持ちを私も常にあった
そして、いつも振り返り
その最良に向かって裁量を生み出そうと燃えた
燃えて燃えて燃え尽くす
自分の中の炎とて
助けられない無我の境地に
泣いて泣いて炎は消えそうになる
それしかなかったんだよ
そうするしかなかったんだよ
と口から出た時
松井友美は立ち上がった
わかりました
鼻を啜りながら
有難う御座います
わかった
と電話を切った
彼女だけが味わった
その場面のもがきは
彼女をまた一つ変えてゆくだろう
こうやって人は
大きくなり
強くなり
周りに何を放つのか変化してゆく
プロになればなるほど
他がわからないものが見えてくる
その見えたものに手立てを打とうと立ち上がりながら
闘ってるのは自分の中だろう
彼女の泣きじゃくる声は
あの時の私と同じだった
明るく笑いながら回れた訪問看護は
私の中ではそんなに思い出になっていない
泣いて泣いて泣きじゃくり
利用者さんと共に声を出して泣いて
抱き締め合った想い出だけが
私の中に残ってる
利用者さんの前でプロだから泣かないと決めてた頃はアマチュアでした
私が利用者さんと一緒に泣けるようになった時
私はプロになろうとする自分の目標が凄く高い頂きなのを知った
一緒に泣こう
泣いてでも伝えようと決めてから
私の看護は豊かになった
それを思い出させた松井さんの
泣きを
メンバーが理解しようとしてくれたら良いな
自分がマジシャンで
自分が神様の様に
なんでも出来る訪問看護師になれたらと思っただろう
それが明日がある人間に
与えられた
マジシャンになれない
神様にもなれない
生きてる人間へのマジック
そのマジックにより
今日より明日
もっともっとを身に付けたいと
前進してゆくのであろう
一瞬が決める
生死が命である
だから選択を大事にみんなで生きてゆくのです
ただ私は知っている
その時松井さんは神様と一体だったんだよ
一心不乱に動いたんだ
動けた事が神業なんだよ
有難う
その手を動かし続けた勇気に感謝する
泣いても泣いても
私達は生きてて明日に向けて行かねばならぬ
それがプロへの道だと意識すると良い
この文章を当社の若いナースさん達に送ります
