娘さんと息子さんの
精を尽くすお看取りを
見届けさせて頂きました
50代のお母さんのしたかった事
それは毛染めでした
旅立った後の髪の毛を洗っていた時に
娘さんが呟いた一言
お母さん
美容院に行って髪の毛染めしたかったのよね
染めようよ!
染めてあげよう?
毛染めがある?
あります!
洗髪してたから
一回乾かしてから染めようよ!
綺麗に染め上がりました
お化粧したら
とても綺麗でした
娘さんらしい呟きでした
同じ女性としての呟きでした
母の美しさを知ってる娘さんの
精を尽くすケアでした
そう、私もきっと
旅立つ前に白髪を気にするはずと
思った
一緒にケアをしてくれてる
30代と20代のナースさんに伝えた
私の時も白髪を染めてね
旅立つ時は
綺麗にして最後を飾りたい
この若いお母さんの気持ちを汲んだケアでした
だから、お化粧も
私と一緒の50代が
一番綺麗に見えるように
今の私がそうしてもらいたい様に
みんなが知らない秘密のポイントにハイライトを入れさせてもらった
去年と違う
エンゼル化粧を出来たのは
私が歳をとるからこそね
来年は今年と違う化粧を学ぶのかもしれないなと思った
そんな気持ちで毎日
自分の顔を化粧する事も
全て学びになってゆくのだと思った
素敵な子供さん達でした
素敵な子育てして来たのが
よく分かる場面でした
名残り惜しい別れでした
眺めていたかった未来がたくさんある別れだったろうと
同じ年頃の私が感じたお看とりでした
白髪を染める娘さんの手は
とても優しく
愛された想いがそのまま手に現れておりました
名残惜しいと手が愛を語っておりました
その手の動きは
母から受け継いだものなのでしょう
優しさは
愛情は
手に現れますね