新人の月ちゃんとオリエンテーションしながら話していて
出てくる私の中の熱情の核
たくさんの方々が歳をとり旅立って逝かれました
その場面に立ち私が最も残念に思えた事から話すと伝わるのかもしれませんね
色んな技能、知識、プロさ、匠さ
これらを備えた尊敬を抱かせてくださる命がありました
ですが思えば
人というのは
自分がしてきた苦悩は
若い者は出来るまいと感じてしまう傾向があります
分かるはずはないと思いがちになるのは
人生の上に連動する年月というもののせいでしょうか
そんな事は滅多にない事だわ
どうか
それを伝授させる方は居ないのですか?
あははは
居ないんだよ
見つからなかったんだ
この会話に私は幾度となく
歯痒さを覚えた
後継者、弟子、受け継ぐ者
これは何を成し遂げたかではなく
何でも良い事であり
その方が一つのことを貫く中で
プロや匠と言われるまでの間に
どんな風にもの事を考え
社会を見渡し
見つけた秘訣の様な
師匠としての考え方や表現法
が価値がある事を知ったのです
ただ看護する
ただ看取る
ただ見送る
という事が私達訪問看護師の業務であり
それで終わっては
ただの訪問看護師だと思えたのです
伝書鳩の様に
看取らせて頂いた方々の
本当に残したかった思いを
次の世代にバトン出来る事が
訪問看護師の行となると感じたのです
受け継ぐとはどんな事か
技能や技術や手法を受け継ぐのはもちろんですが
何より
向かっていく続けてゆくための
人の内側に存在する
向かっていき方
続けていき方
となる精神世界を創る考え方
が重要だと思う様になりました
肉体と精神は別である
このはっきりとした人間という個の
複雑さを思い知る事が
これからを生きる人達に必要な概念だと思いました
それらを
二つの局面に分け
育成してゆく事が
あの方々が人生かけて鍛錬していった精神世界の成長を組み込む事ができるのではないかと思えたのです