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看護師基礎教育を考える会


看護師基礎教育を考える会に行ってきました

講義を聴講しながら感じた事を書き留めながら何が足りなくて看護師不足に至るのかを考えたりしました

もし、私が教員だったら
何を強化するか
ここなのだと感じました

看護学生の育ちの現状を実習の中で感じ取りながら色々と思うところがありますよね

学生さんである彼等は何を求めているのか
ここを捉えない限り入職後の早期退職は止められないと思いました
時代背景をジェネーレーションギャップで片付けられてはならないなと思いました

私が感じるのに今の若者達もしっかりと求めている部分は
私達が学生の頃と同じだという事に至ります

それは何か
専門課程分野の教育に力を入れることは確かに大事なのですが
基礎課程分野がしっかりと考え方として入ってないと
一人の人間である看護師を育成することは土壌のない脳に公式だけを入れ込む様なものだと感じております

思えば私達も学生時期に何故、専門分野を学びたいと感じたかを考えるのが最短なのだと思うのです

基礎概念としての看護師になったらこうしたい
こんな看護師になりたい
そんな看護師になれるにはなにが大事かを繰り返し講義をする時間数の確保だと思うのです

それがスピリッツになり
学ぼうという意欲と意識の向上に繋がると確信しております

時間数を増やす事も必要ですが
やはり人間は経験の生き物で現場で専門分野を覚えていく事が脳に入りますから
1年時にしっかりと基礎概念としての
看護観、人生観、死生観、家族観、寿命延命に繋がる生態としての人間観を
掴ませてこそ

行政が推進する地域看護に
医療と看護の光が照らせ介護との包括支援が成し得るのではないかと思いました

看護学に地域看護をと叫ばれる中で
時代のニーズに合わせた看護学生の育成が追いつかないと
社会は常に看護師不足となります
早期に辞めてしまうからです

先ずは早期に辞めない職として変換する手段が必要ですね
3年間は辞めないで続ける医療現場で継続してなにを学べるか
ここもまだまだ育成期間であり
スキル獲得に走るだけでなく
看護観を問いかけながら
自己の人生観を育てる期間として
就職先は教育し続けないとならないと思うのです

実は若者達は看護専門職技能よりも
人間として成長したいと考えているのです
成長感、達成感を振り返り実感できる教育を各職場はもっとすべきだと感じました

また、看護学校側も
卒業生達のデータを追いかけ
一年離職率、2年離職率、3年離職率
を各学校ごとにデータ化し
県内で比較しながら、退職理由も把握する事が重要です

それにより、各学校ごとの強化しなければならないカリキュラムが明確化してくると思いました

病院側の離職率は取れても
何故辞めたのかについては
辞める者は正直に伝えて辞めませんよね
一身上の都合でと言うのが常です

ですが母校に対しては比較的に正直に返答できると思うのです
より正確なデータ背景が浮き彫りになると思います

あまり学生の時に情熱的な期待感を育てては就職してからこんなはずじゃなかったと落胆し退職率が上がるのではないかという発言も多々聴きますが
そうでしょうか?

学生の時に情熱的でなくして
自分がなりたい看護師像が形作られるでしょうか
学生の時にこんな看護師になりたいとイメージした者程
諦めずにその気持ちを実現したいと乗り越えていけるのではないでしょうか

そして専門分野を実践で獲得しながら
少しずつ能率よく働けるようになり
こんな看護師になりたいと思っていた看護師像の実現化を目指せるのではないかと思っております

自分で職場を変えていく
自分で職場を作るんだと思えるまでには数年かかると思います
その数年を乗り越えられる情熱と意欲を
ぜひ学生時代にしっかりと構築できるカリキュラムが得られたら良いなと思うのです

例えばもし、我が子が看護学生であれば親としてなにを学ばせて欲しいか
専門分野でしょうか?
私ならそれよりも人間として職業人の意識を高め、社会人として人間関係をあたたかく紡げ、物事を人として公正に判断でき筋を通せる発言が出来る大人に育ててもらいたいと願うはずです

教育は何故必要か
それは教養を養うために必要だという事
何故教養が必要か、その1人の看護師という人間の人生が豊かに幸せ多いものとなるために必要なのだという事

看護を通してたくさんの人生に触れながら生き方を学び
人間関係で分かち合う喜びや哀しみにより死生観を得ていける

そして幸せとはなんぞや

親はこの答えを我が子に掴んで欲しいですよね
看護学校が専門課程分野に偏れば
看護師という資質育成が手抜かりになる

これは学校教師現場でも起きている現象と同じだと感じます
人間相手の職であるからこそ
資質向上出来るカリキュラムに力を入れなければ
資質がなければどんなスキルアップ研修をしても活かされることは出来ないのです

その資質を身につける事がどんなに重要な事かを現場で感じております
早期退職しない最初の数年間が
看護師にとって人生を決めるどんなに重要な時期かと考えれば
より正確なデータと就職先の資質育成プログラムが看護師不足の歯止めになると考えております

行政が介護を地域に移行する社会の中で
看護学校のカリキュラムも地域で吟味し
地域密着型の育成プログラムに急ぐ時は今なのです

私の学生時代のカリキュラムには
在宅看護がありませんでした
訪問看護ステーションへの実習もありませんでした
在宅なんて言葉も存在していなくて
地域看護なんて全く視点すら学ぶことはできませんでした

ですが、訪問看護に飛び込み
クレームもなくここまでやれたか
それが答えだと感じたのです

学生の頃に私が通った看護学校である母校は、看護学領域の概論講義が重厚でした
日本の看護を考える先生方が揃っていて今もなお、著書は生きております

生き生きと看護の素晴らしさを語り
看護学は人間学なのだと提唱し
学生である私達にナイチンゲール氏の精神をとことん刷り込んで下さいました

教室の入り口にナイチンゲール氏の像があり
看護師たるものを叩き込んでくださいました
在宅看護がなかったあの頃に家族看護学を通して1人の人間としてどう成長したいかを問うてくださいました

あの頃に看護への情熱を育ててもらえたと今でも思えるのです
あの頃に自分の中に作れた看護観を
諦めずに汚さずに生きようと思い続けたから

なんのこだわりもなく患者さんを利用者さんを1人の人間として
私と同じに感じる事ができた気がしています

どんな風な看護師になりたいの?
どんな人生を送りたい?
どんな幸せを手に入れたい?

それがその目の前の看護させてもらえる方はどの方向で持ってるかしら
想いを学ぶカリキュラムは
基礎看護学の中にあり
そこで自分に問う時間を与える事で
看護を続けていく継続の中で
人間として成長していき
地域看護、在宅看護のスキルが身についていくのだと感じております

人生をやりきる
死が背中合わせにあるからこそ
生を遂げる今を看護に費やせる喜びが生まれる

その道筋をカリキュラムに組み込む
スピリッツとスピリチュアルの開花出来る自分を思い描いて看護に向かっていける気がするのです

専門分野は医療とまみれながら
力になります
先ずは、看護という単一の精神を育てる事により
働く現場がどの形の看護であれ
普遍的な人間に対応できる看護師となると思えています

三年制度から四年制度への改革の時を迎え
一年時のピュアな精神に
何を打ち込むかが現場のままならない壁を壊して行ける原動力となるのではないでしょうか

地域で育てる人間育成から飛び出て
地域で育てる地域の労働育成の時代は
やはり時代を越えていつの時も
親が我が子に導くように人となり
教育する事が重要な資質を備え社会に飛び込む道なのでしょう

かがやき訪問看護ステーション
〒874-0042 大分県別府市鉄輪東3組-5
TEL 0977-85-8401 FAX 0977-85-8402
完全365日24時間緊急連絡及び対応あり
緊急連絡先【看護】TEL 070-5481-8405

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